リウマチ手の治療の基本

手指の関節の名前

指の先、爪に近い関節からDIP関節、PIP関節、MP関節と拇指以外は3つの関節があります。拇指はIP関節とMP関節とさらに付け根のCM関節があります。示指~小指にもCM関節がありますが、示指と中指のCM関節は動かず、環指と小指のCM関節は手を握ったときにわずかに動く程度です。

リウマチの関節病変

リウマチの原因は未だに明らかではないのですが、免疫異常により関節と腱鞘の滑膜に炎症が起こります。正常の関節の関節包の内張として滑膜があり、関節の動きをスムーズにする働きと関節液を産生します。リウマチが発症するとこの滑膜に炎症が起こり、滑膜の肥厚(炎症性滑膜の増殖)と炎症細胞を含んだ関節液が溜まることにより関節の腫脹が始まります。正常な関節軟骨が炎症性細胞により吸収され、初期にはレントゲンで関節の隙間が狭くなります。炎症性滑膜は増殖し関節包や靭帯が引き伸ばされ不安定性が出現、さらに炎症性肉芽(パンヌスと呼ばれる)が骨の中を侵食し関節破壊が進行します。関節の変形と動きが悪くなり、関節が全く動かなくなったり(関節強直)、逆にグラグラとなることもあります(ムチランス変形)。

リウマチの初期病変は手指以外に足趾の腫脹も多発する。

リウマチは指関節の滑膜炎による腫脹が病変の始まりであることが多く、図1の写真では中指のPIP関節と示指、環指小指のMP関節の腫脹が明らかです。図2はそのレントゲン像です。関節腫脹のある関節の軟骨が消失し関節の隙間が無くなって少し白く(硬化)変化し、示指のMPは関節破壊が見られ亜脱臼しています。図3は関節の腫脹は消失していますが、中指~小指のPIP関節は背側に脱臼し不安定性があり、示指中指のMP関節と拇指IP関節も脱臼(図4)しています。リウマチで関節の滑膜炎が持続すると靭帯や関節包が伸張するために脱臼、亜脱臼をきたし不安定な状態となります。また、滑膜炎は軟骨と関節面を破壊し関節の動きが障害され脱臼や関節強直と進行します。従って、関節の腫脹は放置することなく可及的早期にコントロールする必要があります。

リウマチ手の治療の概要

関節の部位に拘らず、内科的治療とスプリントによる局所安静などの保存的治療が優先されます。関節腫脹が持続すればステロイドの関節内注射を行ないます。感染やステロイド関節症などを危惧した否定的な意見もありますが、私は関節内注射を積極的に使用するようにしています。2週以上は空けて効果がなければ2~3度を限度とする。ステロイドの関節内注射を含めた保存的治療が無効であれば、滑膜切除術が適応となります。変形に対しては、初期には軟部組織の再建術で対応し、関節破壊が進行すれば人工関節を含めた関節形成術や関節固定術が必要となります。

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